入居後に「管理会社に電話したら、それはうちの管轄じゃないと言われた」という声を耳にすることがあります。実は、賃貸物件には別々の管理会社が関わっているケースが少なくありません。
建物の管理会社と部屋の管理会社という2つの存在
賃貸物件には、大きく分けて2種類の管理会社が関わっています。一つは管理組合から委託を受けてエントランスやエレベーターなど共用部を管理する「建物の管理会社」。もう一つは、オーナーから委託を受けて部屋の中の設備や契約を管理する「賃貸管理会社」です。特に、分譲マンションの一室を借りる「分譲賃貸」では、この2社が別会社になっているケースが多く見られます。
何かあったときの連絡先の切り分け
室内の設備の故障、水漏れ、家賃の支払い、更新、退去に関する連絡は、賃貸借契約書に記載された「部屋の管理会社」の窓口です。一方、エレベーターの不具合、オートロックの故障、共用廊下やゴミ置き場、駐輪場に関する連絡は「建物の管理会社」の担当で、管理員や掲示板で案内されていることが多いです。この切り分けを知らないと、連絡先を間違えて対応が遅れることがあります。
- 室内設備・水漏れ・家賃・更新・退去 → 部屋の管理会社(賃貸借契約書に記載)。
- エレベーター・オートロック・共用廊下・ゴミ置き場・駐輪場 → 建物の管理会社。
- 分譲賃貸では2社が別会社になりやすい。
- どちらに連絡すべきか迷ったら、まず契約書を確認する。
- 24時間サポートの対応範囲もあわせて確認しておく。
引越しの日に気をつけたいこと
搬入時の養生、エレベーターの予約、引越し届の提出といったルールは、建物管理側が定めていることがほとんどです。特に分譲賃貸では、事前申請がないと当日の搬入を断られることもあるため、引越し業者を手配する前に確認しておくと安心です。
契約時に確認しておきたいこと
契約時には、部屋の管理会社と建物の管理会社、両方の会社名と連絡先を控えておきましょう。あわせて、24時間サポートがどこまでの範囲をカバーしているかも確認しておくと、いざというときに迷わず動けます。
- 室内設備・契約・家賃を扱う賃貸管理会社。
- 共用部を扱う建物管理会社または管理室。
- 夜間・休日の緊急窓口と対象になるトラブル。
- 火災保険の事故受付窓口。
- 貸主へ直接連絡する必要がある場合の方法。
水漏れは状況で連絡先が変わる
自室の給排水設備が原因と思われる場合は賃貸管理会社、共用管や上階・下階も関係する場合は建物管理会社も対応に入ることがあります。被害が広がりそうなときは、原因を決めつけず、発生場所と時刻、写真、止水の可否を伝えて緊急窓口へ連絡します。
よくある質問
契約した仲介会社が入居後も窓口ですか?
仲介会社は契約成立までが主な役割で、入居後は賃貸借契約書に記載された管理会社が窓口になることが一般的です。
管理員に室内設備の修理を頼めますか?
建物の管理員は共用部担当で、専有部の修理を手配できない場合があります。室内の設備は賃貸管理会社へ連絡してください。
24時間サポートに入れば何でも無料ですか?
応急対応のみ、作業時間や部品代は別料金など、サービスごとに範囲が異なります。契約時に利用規約と連絡先を確認しましょう。
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Vol.239「物件選びでは管理会社がどこかも必ず確認するべき理由」、Vol.240「内見では室内だけでなく共用部も必ず見るべき理由」、Vol.265「タワーマンションを選ぶときは共用施設より管理状態を見る」もあわせて読むと、次に確認すべき条件や手続きを整理できます。
まとめ
建物の管理会社と部屋の管理会社は、別の会社であることが珍しくありません。連絡先を事前に整理しておけば、入居後のトラブルにも落ち着いて対応できます。契約時に両方の連絡先を確認しておくことをおすすめします。