不動産の売却は、引渡しが完了した時点で終わりというわけではありません。加入していた火災保険の解約や、譲渡所得が生じた場合の確定申告、住所変更に伴う各種届出など、引渡し後に済ませておきたい手続きがいくつか残っています。抜け漏れがないよう、売却後の手続きを整理しておきましょう。
- 引渡しが完了したら、加入していた火災保険・地震保険の解約手続きを行い、未経過期間分の保険料が返還される場合がある。
- 売却で譲渡所得が生じた場合(あるいは特例の適用を受ける場合)は、翌年に確定申告が必要になる。
- 住所を変更した場合は、住民票の異動とあわせて、金融機関やクレジットカードなど各種登録先の住所変更手続きも必要になる。
- 固定資産税は、引渡し日を基準に売主・買主で按分して精算するのが一般的な実務となっている。
- 手続きに抜け漏れがないか不安な場合は、確定申告については税理士など専門家へ相談することをおすすめする。
火災保険・地震保険の解約手続き
売却する不動産に火災保険や地震保険をかけていた場合、引渡し後は不要になるため解約の手続きが必要です。契約期間の途中で解約すると、未経過期間分の保険料が返還されることがあるため、加入している保険会社に引渡し日を伝えて解約と返還の手続きを進めましょう。住宅ローンを利用していた場合は、団体信用生命保険についても金融機関からの案内に従って手続きを確認しておきます。
確定申告が必要になるケース
不動産を売却して利益(譲渡所得)が生じた場合は、翌年の確定申告で税金を精算する必要があります。また、3,000万円特別控除などの特例の適用を受ける場合や、譲渡損失が出て損益通算・繰越控除の特例を利用する場合も、確定申告の手続きが必要です。譲渡所得や特別控除の考え方についてはsell-05.htmlで、譲渡損失が出た場合の特例についてはsell-22.htmlで整理していますので、あわせて確認してください。申告内容の詳細は税理士など専門家に相談することをおすすめします。
住所変更に伴う各種手続き
売却した不動産に住んでいて、新しい住まいへ転居する場合は、住民票の異動とあわせて、金融機関、クレジットカード会社、各種契約先など住所を登録している先への変更手続きが必要になります。買主や仲介会社とのやり取りで登録していた連絡先も、引渡し後に変更がないか確認しておくとよいでしょう。
固定資産税の精算
固定資産税・都市計画税は、1月1日時点の所有者に課税される仕組みになっているため、年の途中で売却した場合は、引渡し日を基準に売主・買主で日割り精算するのが一般的な実務です。決済時に精算金のやり取りが行われるため、引渡し後にあらためて手続きが必要になることは通常ありませんが、精算方法に疑問があれば決済前に仲介会社に確認しておきましょう。
そのほか確認しておきたい手続き
このほか、売却した不動産で契約していたインターネットやCATVなどのサービス、マンションの管理組合への退去連絡なども、引渡しまでに済ませておく必要があります。売買契約から引渡しまでにやることリストはsell-25.htmlで整理していますので、あわせて確認しておくと抜け漏れを防ぎやすくなります。
よくある質問
火災保険は引渡し後すぐに解約すべきですか?
引渡しが完了すれば不要になるため、早めに保険会社へ連絡して解約手続きを行いましょう。契約期間の残りに応じて保険料の一部が返還される場合があります。
確定申告は売却すれば必要になりますか?
譲渡所得が生じた場合や、特別控除・特例の適用を受ける場合には確定申告が必要です。利益が出ていない場合でも特例を利用するために申告が必要なケースがあるため、税理士など専門家に確認することをおすすめします。
固定資産税はいつの分まで自分が負担しますか?
一般的には引渡し日を基準に、売主・買主で日割り計算をして決済時に精算します。詳しい精算方法は契約時に仲介会社と確認しておくと安心です。
まとめ
不動産の売却は引渡しで終わりではなく、火災保険の解約、確定申告、住所変更など済ませておきたい手続きが続きます。抜け漏れがないよう手続きの一覧を把握し、税務に関わる部分は専門家にも相談しながら進めましょう。