売却相場を調べる方法には、類似物件の成約事例を確認する、不動産情報サイトで売り出し中の物件と比較する、公示地価・基準地価で地域の地価水準を確認するなど、いくつかのアプローチがあります。それぞれ得られる情報の性質が異なるため、組み合わせて使うことで精度の高い相場感がつかめます。
- 売却相場は成約事例・売り出し中物件・公示地価など複数の情報源を組み合わせて把握するのが基本。
- レインズの成約事例は実際に売買が成立した価格に近い情報だが、一般には公開されていないため不動産会社経由での確認になる。
- 不動産情報サイトの掲載価格は「売り出し価格」であり、成約価格とは異なる点に注意が必要。
- 公示地価・基準地価は土地の価格水準を知る指標で、マンション一室の価格そのものとは別の指標。
- 相場は同じ地域・築年数でも管理状態や階数、方角によって幅があるため、目安として捉える。
成約事例で調べる|レインズ・不動産会社経由
レインズ(不動産流通標準情報システム)は、指定流通機構が運営する不動産会社向けのデータベースで、実際に売買が成立した成約事例が登録されています。一般の方が直接閲覧することはできませんが、不動産会社に依頼すれば類似物件の成約事例を確認してもらえます。成約価格に近い情報が得られるため、相場を把握するうえで最も参考になる情報源のひとつです。
売り出し中の物件で調べる|不動産情報サイト
不動産情報サイトに掲載されている価格は、売主が「この価格で売りたい」として設定した売り出し価格であり、実際に成約した価格とは異なります。相場より強気に価格設定されている物件も多いため、売り出し価格だけを見て相場を判断すると実際より高めに見積もってしまう可能性があります。複数の類似物件を比較し、価格帯の分布を見る使い方が向いています。
公示地価・基準地価で地域の水準を知る
公示地価(国が毎年公表する標準地の価格)や、都道府県が公表する基準地価は、地域ごとの土地の価格水準を知るための指標です。公示地価は毎年3月頃、基準地価は毎年9月頃に公表されるため、時系列で並べると地域の地価動向を追いやすくなります。マンションの場合は建物価格も含まれるため、公示地価だけで一室の価格を算出することはできませんが、エリアの地価が上昇・下落傾向にあるかを把握する材料として活用できます。
築年数・面積・階数による価格差の考え方
同じマンション内でも、階数が高い、南向き、角部屋、リフォーム済みといった条件によって価格に差が出ます。築年数が古くても管理状態が良く修繕積立金が計画的に積み立てられている物件は、築年数の割に高く評価されることがあります。逆に築浅であっても管理状態に不安がある場合は、価格が伸びにくいこともあります。相場を調べる際は、条件が近い事例を選んで比較することが大切です。
相場と査定額の関係
調べた相場情報は、不動産会社に査定を依頼する際の判断材料にもなります。事前にある程度の相場観を持っておくことで、査定額の根拠を担当者に確認しやすくなり、複数社の査定を比較する際の目線合わせにも役立ちます。
相場を調べるときに注意したいこと
相場情報はあくまで過去の取引や現在の売り出し状況を反映したものであり、将来の市況変化までは予測できません。また同じ物件種別・エリアでも情報源によって数字にばらつきが出ることがあるため、1つの情報源だけで判断せず、複数の情報を組み合わせて総合的に相場感をつかむようにしましょう。焦って一つの数字だけを鵜呑みにすると、実際の売り出し価格の検討時に判断を誤りやすくなります。
よくある質問
レインズの成約事例は自分で見られますか?
レインズは不動産会社向けのシステムのため、一般の方が直接閲覧することはできません。不動産会社に依頼して類似物件の成約事例を確認してもらう形になります。
不動産情報サイトの価格をそのまま相場と考えてよいですか?
サイトに掲載されている価格は売り出し価格であり、実際の成約価格とは異なります。相場より高めに設定されている場合もあるため、参考程度に留めるのが適切です。
公示地価はマンション価格の計算にそのまま使えますか?
公示地価は土地の価格水準を示す指標で、建物価格を含むマンション一室の価格とは別の指標です。エリアの地価動向を把握する材料として活用します。
まとめ
売却相場は、レインズの成約事例、不動産情報サイトの売り出し価格、公示地価・基準地価といった複数の情報源を組み合わせて把握するのが基本です。それぞれの性質の違いを理解したうえで、条件が近い事例を選んで比較し、根拠のある相場感をつかんでいきましょう。