Column ・ 売却 ・ Vol.13

相続した実家の売却|流れと税金の基本

相続した不動産を売却するには、名義変更の手続きが前提になります。売却までの流れと、譲渡所得税や空き家の特例など税金面の基本を整理します。

相続した不動産は「相続登記で名義を変えてから」でないと売却できません。相続登記は2024年4月から義務化されており、取得を知ってから3年以内に行う必要があります。

この記事の要点
  • 相続した不動産は相続登記で名義を変えてからでないと売却できない。
  • 相続登記は2024年4月に義務化され、取得を知ってから3年以内に行う必要がある(2026年時点)。
  • 売却益には譲渡所得税がかかり、取得費は被相続人の購入価格を引き継ぐ。
  • 契約書が見つからない場合の概算取得費は売却価格の5%とされ、税負担が重くなりやすい。
  • 一定要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる空き家の特例がある(2026年時点)。

相続した不動産は名義変更が前提

相続した実家などの不動産は、被相続人から相続人へ名義を変える「相続登記」を済ませてからでなければ売却できません。相続登記は2024年4月から義務化されており、不動産の取得を知った日から3年以内に行う必要があります(2026年時点)。まずはこの前提を押さえておくことが大切です。

売却までの流れ

相続した不動産を売却する場合、一般的には次のような流れになります。まず遺産分割協議を行い、誰がその不動産を相続するかを確定させます。次に相続登記を行って名義を変更し、そのうえで不動産会社による査定・売り出しへと進みます。買主が見つかれば売買契約を締結し、引き渡しを行うという順序です。

相続登記の義務化

相続登記の義務化は2024年4月に施行されました。正当な理由なく、不動産の取得を知った日から3年以内に相続登記を行わない場合、過料の対象になり得るとされています(2026年時点)。すでに相続が発生している不動産についても対象となるため、未登記のまま放置している場合は早めの手続きが必要です。過去に相続した不動産で登記を済ませていないケースも対象になり得るため、心当たりがあれば早めに確認しておきましょう。

税金の基本

相続した不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得税がかかります。取得費は被相続人がその不動産を購入した際の価格を引き継ぐのが基本です。ただし、当時の売買契約書が見つからない場合、概算取得費として売却価格の5%を取得費とみなす扱いになり、その分譲渡所得が大きくなって税負担が重くなりやすい点に注意が必要です。

空き家の特例

一定の要件を満たす、被相続人が居住していた家屋を売却する場合には、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる「空き家の特例」が設けられています。ただし、1981年5月31日以前に建築された家屋が対象であることや、マンションなどの区分所有建物は対象外とされていることなど、要件は細かく定められています(2026年時点)。適用できるかどうかは税理士に確認することをおすすめします。

空き家のまま持ち続けるコスト

相続した実家を売却せずそのまま持ち続ける場合、固定資産税の負担や管理の手間、老朽化の進行といったコストがかかり続けます。今後使う予定がないのであれば、早めに売却するかどうかの方針を決めておくことが、負担を抑えることにつながります。

よくある質問

相続した家は名義変更しないと売れませんか?

売れません。遺産分割協議を経て相続登記で名義を変えてから売却することになります。相続登記は2024年4月から義務化されています(2026年時点)。

相続した実家の売却にはどんな税金がかかりますか?

売却益に譲渡所得税がかかります。取得費は被相続人の購入価格を引き継ぐため、当時の売買契約書を探しておくことが重要です。

空き家の3,000万円控除はマンションでも使えますか?

区分所有建物は対象外とされています。戸建てでも建築時期や耐震要件など条件が細かいため、適用可否は税理士に確認してください(2026年時点)。

まとめ

相続した実家を売却するには、まず相続登記で名義を変える必要があり、2024年4月からは義務化もされています。譲渡所得税や空き家の特例など税金面の制度も関わってくるため、流れと制度の両方を踏まえ、必要に応じて税理士や不動産会社に相談しながら進めるとよいでしょう。(2026年時点の情報です。最新の内容は法務局・国税庁等でご確認ください)

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