Column ・ 売却 ・ Vol.47

旧耐震マンションは売れるのか|売り方の工夫

昭和56年5月以前の建築確認による旧耐震基準のマンションは、住宅ローンや買主探しに影響が出ることがあります。売り方の工夫を整理します。

昭和56年6月に建築基準法の耐震基準が改正され、それ以前の建築確認による建物は「旧耐震基準」、それ以降は「新耐震基準」と呼ばれています。旧耐震基準のマンションは売却できないわけではありませんが、住宅ローンの審査や買主の見つかりやすさに影響が出ることがあります。売却を検討する際の考え方を整理します。

この記事の要点
  • 昭和56年5月以前に建築確認を受けた建物は旧耐震基準、それ以降は新耐震基準に区分される。
  • 旧耐震基準のマンションでも、耐震診断や耐震改修の実績があれば買主に安心材料として示せる場合がある。
  • 住宅ローン控除や登録免許税の軽減措置は、新耐震基準に適合しているかどうかで扱いが変わる場合がある。
  • 買主の住宅ローン審査において、金融機関によっては旧耐震基準の物件への融資姿勢が異なることがある。
  • 旧耐震基準であることは告知事項となるため、売却時には正確に情報を伝える必要がある。

旧耐震基準・新耐震基準とは何か

建築基準法の耐震基準は昭和56年6月に大きく改正され、それ以前の建築確認による建物は旧耐震基準、それ以降は新耐震基準に区分されます。マンションの場合、建築確認日は登記簿や重要事項説明書などで確認できます。旧耐震基準だからといって直ちに危険というわけではありませんが、耐震性能への関心が高い買主にとっては気になる情報の一つです。

買主の住宅ローン審査への影響

旧耐震基準のマンションであっても住宅ローンを組めないわけではありませんが、金融機関によっては審査の際に耐震性能を考慮する場合があります。また、住宅ローン控除やその他の税制優遇の適用条件が、新耐震基準への適合状況によって変わる場合があるため、買主にとって資金計画に関わる情報となります。制度の詳細や適用可否は、税理士や金融機関に確認するのが確実です。

耐震診断・耐震改修の実績があれば伝える

マンション全体で耐震診断を実施している場合や、耐震改修工事を行った実績がある場合は、買主に安心材料として伝えられます。管理組合が保有している耐震診断報告書や改修工事の記録があれば、仲介会社を通じて買主に提示できるよう準備しておくとよいでしょう。

告知事項としての取り扱い

旧耐震基準であることは、買主の購入判断に影響を与える可能性がある情報であるため、正確に告知する必要があります。曖昧にせず、建築確認日や耐震診断の有無を正確に伝えることで、契約後のトラブルを防ぐことができます。

売り方の工夫

旧耐震基準のマンションを売却する際は、耐震性能以外の魅力(立地、価格、管理状態、リフォーム履歴など)をあわせて訴求することで、買主の関心を引きやすくなります。また、価格設定においても、周辺の同種物件の成約事例を踏まえた現実的な水準にすることが、成約までの期間を左右します。マンションと戸建てで異なる売却のポイントはsell-20.htmlで整理しています。

よくある質問

旧耐震基準のマンションは住宅ローンが組めませんか?

旧耐震基準であることを理由に住宅ローンが一切組めなくなるわけではありませんが、金融機関によって審査での考慮の仕方が異なる場合があります。買主には事前にその点を認識してもらうことが大切です。

耐震診断を受けていない場合、売却前に受けるべきですか?

耐震診断を受けなければ売却できないわけではありませんが、耐震診断の結果があれば買主への安心材料になります。マンション全体での対応になるため、管理組合の状況もあわせて確認してみましょう。

旧耐震基準であることは買主に伝える必要がありますか?

買主の購入判断に影響しうる情報であるため、正確に伝える必要があります。曖昧にせず、建築確認日などの事実を仲介会社を通じて正確に告知しましょう。

まとめ

旧耐震基準のマンションは、住宅ローン審査や買主の関心に影響が出ることがありますが、耐震診断・改修の実績や物件そのものの魅力をあわせて伝えることで、売却の可能性を広げられます。正確な告知を前提に、売り方を工夫していきましょう。

旧耐震マンションの売却も、状況に応じてご案内します。

耐震診断の有無を含めた売り方をご提案します。