Column ・ 管理 ・ Vol.11

入居者募集の仕組み|客付け会社・AD・レインズの関係

空室の入居者募集は、管理会社(元付)が客付け会社に物件情報を広く行き渡らせることで進みます。レインズ登録やADの仕組みなど、募集の裏側を整理します。

空室の入居者募集は、管理会社(元付)が客付け会社に物件情報を広く行き渡らせることで進みます。レインズ登録やADの仕組みなど、募集の裏側を整理します。

この記事の要点
  • 賃貸募集では、物件を管理する「元付」と、入居者を案内する「客付け」の役割分担がある。
  • レインズ(不動産流通機構)への登録により、他の仲介会社にも物件情報が共有される。
  • AD(広告料)は客付け会社への追加の販促費で、相場は賃料の0〜2ヶ月程度(地域・時期で差がある)。
  • 募集条件やADの設定は、空室期間に大きく影響する。
  • 客付け会社との関係構築が、成約スピードを左右する。

元付と客付けの役割分担

賃貸物件の募集には、物件のオーナーから管理を受託し、レインズへの登録や広告展開を行う「元付」と、実際に入居希望者を案内し契約をまとめる「客付け」という役割があります。管理会社が元付を担い、周辺の仲介会社が客付けとして動くのが一般的な構図です。1社だけで内見案内から契約まで完結させる「両手」のケースもありますが、多くの空室では複数の客付け会社が同時に動くことで、より多くの入居希望者の目に触れる機会が生まれます。

レインズ(不動産流通機構)への登録

レインズは指定流通機構が運営する不動産情報のネットワークで、登録した物件情報は加盟する仲介会社間で共有されます。元付会社がレインズに物件を登録することで、直接取引のない客付け会社からも入居希望者を案内してもらえる可能性が広がります。募集を急ぐ場合は、レインズ登録に加えて自社サイトやポータルサイトへの掲載状況も確認しておくとよいでしょう。

AD(広告料)とは何か

AD(アド)とは、客付け会社に対して支払う広告料のことで、仲介手数料とは別に元付側が任意で設定するものです。相場は賃料の0〜2ヶ月分程度とされますが、地域や時期、物件の競争力によって幅があります。ADを設定することで、客付け会社が優先的に紹介したくなるインセンティブが生まれ、成約までのスピードが早まりやすくなる傾向があります。

AD設定と空室期間の関係

空室期間が長引いている物件では、賃料の見直しだけでなく、ADの見直しも検討材料になります。同じ賃料・条件の物件が周辺に複数ある場合、ADの有無や金額が客付け会社の紹介順位に影響することがあります。ただし、ADを高く設定すれば必ず早期成約につながるわけではなく、賃料水準や写真、室内の状態など募集条件全体のバランスを見て判断する必要があります。

客付け会社との関係づくり

日頃から地域の客付け会社と良好な関係を築いている管理会社は、新着物件の情報をいち早く伝えてもらえたり、内見の調整がスムーズに進んだりする傾向があります。オーナーとしては、管理会社がどの程度地域の仲介会社とネットワークを持っているかも、管理会社選びの判断材料のひとつになります。

募集の反響を高める工夫

レインズ登録やADの設定に加えて、写真の質、室内写真の枚数、設備情報の正確さなども反響数に影響します。入居希望者がインターネットで物件を比較検討する時代においては、情報の見やすさや第一印象を左右する写真の充実が、成約までの時間短縮につながります。

よくある質問

ADはオーナーが必ず負担しなければならないものですか?

必須ではありません。ADを設定するかどうか、いくらにするかはオーナーの判断で、管理会社と相談の上で決めます。設定しない場合でも成約する物件はありますが、競合が多いエリアでは検討材料になります。

レインズに登録すれば必ず早く決まりますか?

登録によって物件情報が広く共有される可能性は高まりますが、成約を保証するものではありません。賃料設定や室内の状態、ADの有無など複数の要素が組み合わさって空室期間に影響します。

客付け会社は誰でも紹介できますか?

宅地建物取引業の免許を持つ仲介会社であれば、レインズ等を通じて物件情報を確認し、入居希望者を案内できます。ただし管理会社によっては優先的に情報提供する先を選んでいる場合もあります。

まとめ

入居者募集は、元付である管理会社とレインズを通じた情報共有、そして客付け会社へのADという仕組みの組み合わせで成り立っています。空室が長引く場合は、賃料だけでなくAD設定や募集条件全体を見直すことも検討材料になります。

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