独立したばかりの頃の私は、来た仕事を断るという発想がほとんどありませんでした。今日は、断れるようになるまでの話を書いてみます。
全部受けて、全部が中途半端になった
起業して間もない頃は、声をかけてもらえること自体がありがたくて、どんな依頼も「やります」と即答していました。専門外のことも、条件の合わないことも。結果どうなったかというと、一つひとつへの目配りが薄くなり、かえってお客様にご迷惑をかけてしまったことがありました。
全部受けることは、一見誠実に見えて、実は誰にも本気で向き合えていない状態でもある。そう気づいたとき、初めて「断る」を選択肢に入れました。
断ることは、残りの人へ誠実であること
自分が本当に力になれない案件を正直にお伝えして、別の専門家をご紹介する。最初はとても勇気が要りました。でも不思議なもので、無理に抱え込まないと決めてから、目の前のお客様に注げる力がはっきり増えたんです。断ることは、引き受けた相手への約束を守ることでもある。
もちろん、楽をするための「断り」とは違います。線引きの基準は、「自分が関わって、その人にとって本当に良い結果になるか」。そこに胸を張れないときは、正直に手を挙げないほうがいい。
何を引き受けないかを決めることは、何を大事にするかを決めることだと、今は思っています。
— 株式会社スタンドアップ 代表取締役 鳥越 雄太郎