仕事で街を歩いていると、ふとした看板に目がとまることがあります。先日も、西麻布のあるコインパーキングの前で、思わず足を止めてしまいました。
夜なら、最大500円
その駐車場は、昼間(7時〜18時)こそ最大料金が平日3,700円と、さすが都心という値付けでした。ところが夜間(18時〜翌7時)に目を移すと、曜日を問わず最大500円。昼は10分220円、夜は60分110円。同じ一台分のスペースでも、時間帯でこれほど表情が変わるのかと、少し驚いてしまいました。
不動産の仕事をしておりますと、夕方から夜にかけて街を動くことが少なくありません。そんなとき、こうした「夜に安い駐車場」を一つ知っているだけで、ずいぶんと気持ちが軽くなります。
同じ場所でも、見方で価値は変わる
考えてみれば、これは駐車場に限った話ではないのかもしれません。同じ一つの場所が、時間帯によって何倍も値段を変える。誰が、いつ、それを必要とするか。それ次第で、価値はこんなにも揺れ動きます。
不動産も、どこか似ているように思います。ある方にとっては何でもない条件が、別の方にとっては決め手になる。同じものをどう見るかで、その価値は大きく変わってくる。駐車場の看板一枚から、そんなことまで考えてしまいました。
小さな土地勘が、いつか誰かの役に立つ
こうした発見は、机の上では決して得られません。実際にその街を歩き、看板を眺め、ときどき立ち止まるからこそ、少しずつ積もっていくささやかな土地勘です。
そして、この小さな知識が、いつかお客様のお役に立てたらと思っています。「この辺りでしたら、夜はあちらの駐車場がお安いですよ」。物件のご案内とは直接関係のない一言かもしれません。それでも、街を知る人間からのそんな一言が、ほんの少しの安心につながることもあるのではないかと感じています。
夜の西麻布で見つけた、500円の小さなお得。また何か気づくことがあれば、書き留めておきたいと思います。
— 株式会社スタンドアップ 代表取締役 鳥越 雄太郎