Blog ・ 海外クライアント業務 ・ 2026-05-25

言葉が通じないお客様に教わった、おもてなしの正体

不動産のお仕事をしておりますと、海外からのお客様をご案内する機会も少なくありません。

不動産のお仕事をしておりますと、海外からのお客様をご案内する機会も少なくありません。言葉が十分に通じないなかでお部屋探しのお手伝いをするうちに、「おもてなし」という言葉の解像度が、ぐっと上がったように感じています。

おもてなしは「気持ち」より「準備」

おもてなしとは、その場の心配りのことだと思っていました。けれど、実際に海外のお客様と向き合ってみますと、当日その場でできることはごくわずかで、満足のほとんどは事前の準備で決まっているのだと気づかされました。分かりやすいご案内、整えられた資料、つまずきそうな点への先回り。心のこもった対応というのは、たいてい前日までに、静かに仕込まれているものでした。

つまりおもてなしの正体は、当日の笑顔そのものではなく、相手が困る前に困らないようにしておく段取りなのだと思います。気持ちは、準備という形にして初めて、相手に届くのかもしれません。

言葉に頼れないほど、設計がものを言う

言葉が十分に通じないお客様ほど、説明しなくても伝わる工夫——写真、図、ご案内の順序——が効いてきます。言葉に頼れない分、資料と段取りで伝える。これを突き詰めていきますと、ご案内の本質は「いかに上手に説明するか」ではなく、「いかに説明が要らない状態をつくっておくか」にあるのではないか、と見えてきました。

ありがたいことに、海外のお客様との一つひとつのやりとりが、日本のお客様へのご案内づくりにも、同じ視点を持ち込ませてくれます。おもてなしは、当日の心ではなく、前日までの準備に宿る。お客様に教えていただいた、いちばん大きな学びです。

— 株式会社スタンドアップ 代表取締役 鳥越 雄太郎

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