賃貸借契約の重要事項説明は、従来は対面で行うことが原則とされてきましたが、現在ではテレビ電話などを使ったオンラインでの説明(IT重説)や、契約書面の電子的な交付が制度として認められています。ここでは、IT重説と電子契約の一般的な仕組みを整理します。来日前にオンラインで内見を進める場合にも関わる制度です。
- IT重説とは、宅地建物取引業法上認められた、テレビ電話等を用いた重要事項説明の方法。
- IT重説を利用するには、映像と音声の双方向でやり取りできる環境など、一定の条件がある。
- 宅地建物取引業法の改正により、重要事項説明書や契約書面を電磁的方法で交付することも認められている。
- オンラインでの契約は、来日前の契約手続きを進めやすくするというメリットがある。
- 対面での説明と比べて、書類の見え方や質問のしやすさなど、事前に準備しておきたい点もある。
IT重説とは何か
IT重説とは、宅地建物取引業法上の制度として認められている、テレビ電話等のシステムを用いて重要事項説明を行う方法です。従来、重要事項説明は宅地建物取引士と対面で行うことが原則とされてきましたが、一定の条件を満たすことで、オンラインでの実施が認められるようになりました。対面での説明が難しい遠方在住者や、来日前の申込者にとって利用しやすい制度として位置づけられています。
IT重説を利用する際の条件
IT重説を利用するには、説明を受ける側と宅地建物取引士の双方が、映像と音声のやり取りができる環境を用意していることや、事前に重要事項説明書などの書類が送付されていることなど、一定の条件を満たす必要があります。詳しい実施方法は不動産会社によって案内が異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
電子契約・電磁的方法による書面交付
宅地建物取引業法の改正により、重要事項説明書や契約書面について、書面での交付に代えて、電磁的方法(電子データ)で交付することも認められるようになりました。これにより、契約に関する書類のやり取りをオンライン上で完結させることが可能になっています。
オンライン契約のメリット
IT重説や電子契約を活用すると、来日前に契約手続きを進めたい場合や、遠方に住んでいる場合でも、現地に出向くことなく重要事項説明や契約の手続きを進めることができます。時間や移動の負担を抑えられる点は、オンライン契約の大きなメリットの一つです。
対面の重要事項説明との違い・注意点
オンラインでの説明は、対面に比べて資料の細部が確認しにくいと感じる場合もあります。事前に送付された書類にじっくり目を通しておき、分からない点はその場で質問するなど、対面のとき以上に準備をしておくと安心です。録画・録音の可否や、説明後に追加で質問できる期間があるかどうかも、事前に確認しておくと安心です。通信環境が不安定だと、説明が中断してしまうこともあるため、安定した通信環境を用意しておくことも大切です。
来日前の契約でのIT重説活用
IT重説や電子契約は、来日前にオンライン内見を活用して物件を決める場合にも関わってくる制度です。オンライン内見から契約までを一連の流れとして進める際の考え方は、別記事でも整理していますので、あわせて確認してみてください。
よくある質問
IT重説はどんな物件でも利用できますか?
IT重説は宅地建物取引業法上認められた制度ですが、実施できるかどうかは不動産会社や物件によって異なります。事前に対応可能か確認するとよいでしょう。
電子契約では紙の契約書は使われないのですか?
電磁的方法での交付が認められているため、紙の書面を使わずに契約を完結させることが可能になっています。ただし、対応するかどうかは不動産会社によって異なります。
IT重説を受けるにはどんな準備が必要ですか?
映像と音声でやり取りできる通信環境を用意し、事前に送付された重要事項説明書などの書類に目を通しておくことが必要とされています。
まとめ
IT重説や電子契約は、宅地建物取引業法上認められた制度で、オンライン上で重要事項説明や契約手続きを進めることを可能にします。来日前の契約や遠方からの手続きにも活用できる制度ですので、仕組みを理解したうえで上手に利用していきましょう。